インスタグラムの運用を行い集客するためには、コンセプト設計が欠かせません。
コンセプトがないまま投稿を行ってしまうと、情報の一貫性を保てず、せっかく投稿しているにも関わらずフォロワーが増えずに、売り上げにも繋がらないといったことが起きてしまいます。
そうならないためにもコンセプトを作り込むことが重要ですが、どのようにインスタグラムのコンセプトを設計すれば良いのでしょうか。
この記事でコンセプト設計の手順や注意点を詳しく解説していきます。
そもそもコンセプトって何?
インスタグラムのコンセプトを決めようと思っても、そもそもコンセプトとは一体何かをしっかり理解できていないとコンセプトを作ることができません。
まずはコンセプトとはどのようなものなのかを解説します。
「誰が・誰に・何を・どのように」伝えるかを明確にしたもの
コンセプトを決めるということは、「誰が・誰に・何を・どのように」伝えるのかを決めるということでもあります。
コンセプトを決めることは、発信者自身の立ち位置を明確にしたり、情報を伝えるターゲットや伝える情報、手段を明確にしたりすることです。
この4つが明確になると、コンセプトがしっかりと固まったと言えます。
自分のアカウントを一言で表したもの
コンセプトは、自分のアカウントや商品などを一言で表現した言葉とも言えます。
自分のアカウントを一言で言い表すことができれば、ユーザーにも覚えてもらいやすいですし、その中に込められた自分の想いを語ることで、深い意味があるのだなと感じてもらえます。
インスタ運用でコンセプト設計を行う目的
コンセプトの意味を再確認したところで、続いてインスタグラムでコンセプト設計を行う目的について解説します。
目的を持たずにコンセプトを作ってしまうと、コンセプトを作ったものの集客に繋がらないということになりかねないので、一緒にチェックしていきましょう。
自分のアカウントのポジションを明確にしユーザーに覚えてもらう
コンセプトを作る目的としては、自分のアカウントのポジションを明確にし、ユーザーに覚えてもらうことが挙げられます。
今はインスタグラムのアカウントを運用する人が増えてきて、様々なアカウントが登場しました。
初期に参入した人なら、例えば「ダイエット」という大きなジャンルだったとしても多くのフォロワーを集めることができましたが、今はダイエットの発信者はかなり多く、それだけだと他の人と差別化を図れずに埋もれてしまいます。
しかし、「産後ママが体調不良を起こさずスリムな体型になる食事ダイエット」というコンセプトを作った場合、他のアカウントと差別化を図り、特に産後ママには覚えてもらいやすいアカウントになります。
このように、アカウントのポジションを明確にしてユーザーに自分のアカウントを覚えてもらうことが、コンセプトを作る目的の1つです。
発信内容に一貫性を持たせる
コンセプトを作るもう1つの目的は、発信内容に一貫性を持たせることです。
アカウントを運用していると、様々な投稿を見てリサーチを行う中で、いろんなアイディアが出てきます。
しかし斬新なアイディアだからといってすぐに飛びついてはいけません。
そのアイディアを自分のアカウントに取り入れるかどうかは、アカウントのコンセプトと照らし合わせて判断しましょう。
例えば「産後ママが体調不良を起こさずスリムな体型になる食事ダイエット」というコンセプトを作ったのに、ピラティスが流行っているからといってピラティスの投稿をしてしまうと、アカウントの方向性がぶれてしまい、アルゴリズム的にも伸びづらくなってしまいます。
発信内容に一貫性を持たせるためにも、コンセプトを作り込むことは重要です。
インスタ運用でコンセプト設計方法5ステップ
ここまでインスタ運用をする際にコンセプト設計を行う目的について解説してきました。
コンセプトを作るとこで、届けたい人に届けたい情報を的確に伝えられます。
それでは具体的に、どのようにコンセプトを作っていけばいいのでしょうか。
5つのステップに分けて、コンセプト設計の具体的な方法を解説します。
ペルソナを決める
まずはペルソナを決めましょう。ペルソナとは、自分のアカウントを見る仮想の人物です。
ダイエットのアカウントを作ろうと思った場合、「太っている20代女性」というペルソナを作ってしまいがちですが、それではいけません。特定の1人に絞り込めるくらいまで詳細に人物設定を行いましょう。
ペルソナを決める際は、デモグラフィック情報とサイコグラフィック情報という2つの項目を埋めていきます。
デモグラフィック情報は、年齢や性別、居住地、収入、家族構成などが挙げられます。
サイコグラフィック情報はペルソナの心理状態のことで、今悩んでいることや将来のなりたい像、過去のストーリー、性格、価値観などが挙げられます。
男女で発信内容が変わってくるというのはわかりやすいと思います。他にも価値観として成長意欲があるペルソナなのか失敗を避けたいと考えるペルソナなのかで、投稿で使うワードも変わってきます。
身近にこの人に情報を届けたいと思う人がいれば、その人をペルソナにしてもいいですし、過去の自分をペルソナにしても良いです。特定の1人に絞れるレベルにまでペルソナの設定を書き出しましょう。
競合アカウントの分析を行う
ペルソナを決めたら次に行うのが競合アカウントの分析です。競合アカウントがどんな投稿を行っているのか、どんなコンセプトで運用しているのか、競合アカウントのフォロワーは何に悩んでいるのかなどをリサーチすることで、自分のアカウントの運用方針も見えてきます。
リサーチはただスマホを眺めるだけでなく、シートを作成して一覧で見比べられるようにしましょう。
リサーチ結果を一覧で見えるようにすることで、市場で求められていることがわかったり、自分がどの立ち位置で発信すればよいかも見えてきたりします。
自分自身の強みを考える
リサーチを行いながら、自分の強みを考えましょう。自分のアカウントをフォローしてもらうためには、自分をフォローしてもらう理由が必要です。
他のアカウントでは提供できないが自分には提供できる価値がある場合、自分のアカウントをフォローしてもらう理由になります。
強みを考える際は過去にどんなことを学んできたのか、どんな経歴でどんな資格を持っているのか、どんなキャリアを歩んできたのかを書き出して見ると良いです。
誰にでも自分ならではの強みを持っているので、どの強みでインスタの運用を行っていくのかを明確に決めましょう。
差別化を図りつつニーズがあるコンセプトを作る
ここまで準備できたら、いよいよコンセプトを練っていきましょう。リサーチ結果の一覧を見ると、ペルソナの悩みや理想像が浮かび上がってきます。
例えばダイエットの場合、ただ痩せたいというニーズだけではなく、リバウンドしてしまう、食欲が押さえられず食べてしまう、継続できない、といった悩みも出てきます。
たくさんある悩みの中で、自分の強みを活かして解決できそうなものがないか探ってみましょう。
例えば自分自身に「人を力づけるエネルギーがある」という強みがある場合、ダイエットの成功を毎日応援することで「継続できない」という悩みが解決できそうですね。
そうすると、「ダイエットが続かず成功しない主婦のための応援アカウント」というコンセプトができ上がります。
そこに食事やトレーニング、マッサージなどさらに自分の強みを活かせるものを加えられるとさらにブラッシュアップできます。
主婦で料理に詳しいのであれは、「ダイエットが続かず成功しない主婦のための痩せレシピ」というコンセプトを作れそうですね。
ここでは少し文章が長くなっても良いので「誰が・誰に・何を・どのように」を意識しながら言語化していきましょう。ここまでできたらコンセプト設計はほぼ完成です。
自分のアカウントを一言で言い表す
最後に自分のアカウントを一言で表す言葉を考えましょう。長い文章だと覚えづらいですが、一言でアカウントを言い表せると覚えてもらいやすくなります。
先ほど作った「ダイエットが続かず成功しない主婦のための痩せレシピ」だと、「長続きする!ダイエットレシピ」「痩せレシピで継続できちゃう!」といった一言を作れそうですね。
アイディアが必要ですが、インスタグラムのアカウントの紹介欄にこの一言があれば、ユーザーに覚えてもらいやすくなります。
インスタのコンセプトを決める際の注意点
ここまでインスタグラムのコンセプトの作り方について紹介してきました。
コンセプトを作る際にはいくつか注意点があるので、続いてその注意点について解説します。
オリジナリティは発揮しない
コンセプト設計というと、自分の頭の中から斬新なアイディアを捻り出すというイメージがあるかもしれませんが、オリジナリティは発揮しない方が無難です。
オリジナリティのあるものは差別化を図りやすいかもしれませんが、そのアイディアが市場にないということは、ニーズがないとも捉えられます。
すでにあるニーズの中から差別化を図った方が、ニーズのあるアカウントを作り売り上げに繋がりやすいです。
運用していく中で明確にしていく
コンセプトは最初からバッチリ固まるものではありません。運用していく中で明確にしていくものでもあります。
そのため、全ての項目を決めてからスタートして、途中で方向性を変えることなくずっと発信する、ということはしなくても大丈夫です。
ある程度コンセプトを固めたら実際に投稿をしていき、その中でユーザーのニーズを探り必要であればコンセプトを少しずつ変えてアカウントの運用をしていった方が、よりユーザーに寄り添った投稿を作れます。
伸びているインスタアカウントのコンセプト事例
ここまでインスタ運用のためのコンセプト設計の方法を解説してきました。
ここまででコンセプトの作り方はなんとなく理解できたかもしれません。
続いてコンセプトが明確になっているアカウントを見ていきながら、よりコンセプトの作り方を深く理解していきましょう。
COHINA 〜150cm前後の小柄女性向けブランド〜
こちらのアカウントは、ペルソナを明確に定めているファッションアカウントです。
アパレル系・ファッション系のアカウントもかなり多い中、こちらのアカウントは「150cm前後の小柄女性」とターゲットを定めて発信しています。
小柄な女性の場合、ロングスカートを着たいけど丈が長すぎる、インナーが見えすぎてしまうといったターゲットの悩みを的確に捉えて投稿を作っています。
小柄な女性に向けて服の着こなし方など有益な情報を紹介したり、低身長あるあるというコンテンツで共感を呼んだりと、低身長でファッションに悩んでいる女性なら思わずフォローしたくなるアカウントです。
check in チェックイン|ホテル紹介
こちらは全国のホテルを紹介しているアカウントです。
このアカウントの特徴は、投稿のトンマナが統一されていることです。
こちらのアカウントを見ると、白抜きの明朝体で地名が大きく強調された画像が1枚目にきています。
写真の撮り方や画像の補正にもこだわりがあり、光量は多めで色味は鮮やかになるよう補正されています。
特に画像の場合、パッと見て「この人のアカウントだ」と分かるように作ることはフォロワーを獲得する上で重要ですが、こちらのアカウントは写真の色合いや文字の入れ方で、自分のアカウントをうまく表現しています。
仁平愛│canvaで簡単!オシャレなインスタデザイン
こちらのアカウントは、コンセプトが明確に定まっています。
「これまで自己流のデザインで発信してきた人に向けて、canvaで綺麗なインスタのデザインを作る方法を発信する」アカウントとして運用されており、「誰が・誰に・何を・どのように」がかなり明確です。
ここがしっかり定まっているからこそ、発信する内容も決まってきますし、インスタグラムで渡すプレゼントやライブセミナーの内容も決まってきます。
コンセプトが決まれば自然とそのアカウントで発信すべき内容も決まってくることが分かる事例です。
コンセプト設計をマスターしてインスタ集客を成功させよう
この記事では、インスタ運用をするにあたってのコンセプト設計の方法について解説してきました。
コンセプトを明確にすることで、自分のアカウントのポジションを明確にし、ユーザーにも覚えてもらえるアカウントができ上がります。
コンセプト設計は「誰が・誰に・何を・どのように」の4つの要素を決めていくことでもあります。
競合のリサーチを行い、自分の強みも洗い出しながら、自分だからこそできるアカウントを作ってインスタ集客成功に繋げましょう。