売上の向上やファンの獲得など、大きな成果につながることも多いインスタでのマーケティング。
実際、インスタでのマーケティングを取り入れたいと考えている企業やマーケティング担当者も少なくないかと思います。
そんなインスタでのマーケティングに取り組む上で重要だと言われているのが、「ペルソナ」です。
この記事では、インスタでのマーケティングにおけるペルソナについて詳しく解説していきます。
なぜペルソナ設定が重要になるのかを解説しつつ、具体的なペルソナ設定の進め方やペルソナ設定で失敗しないために押さえておくべきポイントなどについて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
インスタで使われるペルソナとは
ペルソナとは、「人」や「人格」を表す英語の「Persona」が元になっている言葉です。
企業が自社の製品やサービスを売り出す際のマーケティングで用いられることが多く、その製品やサービスを必要としているであろう架空の人物をペルソナとして設定し、施策を進めていきます。
ペルソナとターゲットの違い
ペルソナと混同されがちな用語である「ターゲット」ですが、ペルソナとターゲットは対象となるユーザーの範囲が異なります。
例えば、30代の男性をターゲットとして設定した場合、ペルソナの設定では、この30代の男性像をより深堀りし、「飲食店を経営する、2人の子を持つ30代の男性」など、一人のユーザー像にまで絞り込んでいきます。
インスタで集客する上でペルソナ設定が重要だと言われる理由
インスタで集客する上で「ペルソナの設定が重要だ」と言われる理由としては、
- ユーザーのニーズを深く理解できるようになる
- ユーザーに刺さるコンテンツを投稿できるようになる
- 発信する内容がズレず統一感のある運用ができるようになる
などがあげられます。それぞれ詳しく解説していきます。
ユーザーのニーズを深く理解できるようになる
ペルソナ設定は、ユーザーのニーズを深く読み解くのに最適です。
性別や年代レベルでユーザーを切り分けるターゲット設定では、ユーザーのさまざまなニーズを深く理解するのは困難です。
一方、仕事や家族構成、平日や休日の過ごし方など、ターゲット像をより深堀りしていくペルソナ設定を行えば、そのユーザーのニーズや悩みをより深堀りして考えられるようになります。
ユーザーに刺さるコンテンツを投稿できるようになる
ターゲットを深堀りしてペルソナを設定することでユーザーのニーズや悩みを深堀りできるようになると、そのユーザーに刺さるコンテンツを発信できるようにもなります。
インスタの運営では、ユーザーが欲している情報のみを発信し続けることが大切です。
ユーザーのニーズや悩みからズレたコンテンツを発信してしまうと、アカウントをチェックするのをやめたりフォローを解除してしまう可能性があるため注意しなくてはいけません。
ユーザー像を深堀りするペルソナ設定を行えば、ユーザーのニーズや悩みと関係のないコンテンツの発信を防げるようになるので、ユーザーが離れづらくなりますし、ファンになってもらいやすくなります。
発信する内容がブレず統一感のある運用ができるようになる
インスタで情報を発信する上で注意しなければならないのが、発信する内容や主張のブレです。
ペルソナ設定を行わないままインスタを運営すると、先ほど紹介したとおり、ユーザーのニーズや悩みからズレたコンテンツを発信してしまう可能性があります。
また、発信するコンテンツ内での主張がブレてしまう可能性も。
主張のブレはユーザーを混乱させてしまいかねないため、とくに注意が必要ですが、ペルソナ設定でユーザー像を深堀りし、明確にしておくことで、内容や主張のブレを防げるようになります。
インスタでのペルソナ設定のやり方を3つのステップで解説
インスタでのペルソナ設定は、以下の3つのステップで進めていきます。
- ターゲットを決める
- ユーザーのニーズや課題を深堀りする
- 収集した情報を元にペルソナを考える
それぞれの工程を詳しく解説していきます。
ターゲットを決める
ペルソナ設定は、ターゲットを決め、そのターゲットを深堀りするようにして進めていきます。
ここでは決めるのは、
- 年代
- 性別
- 仕事
- 既婚かどうか
程度で十分です。
後の工程でユーザー層を深堀りし、ペルソナへと落とし込んでいきます。
ユーザーのニーズや課題を深堀りする
ターゲットが決まったら、そのターゲット像をもとにニーズや課題を深堀りしていきます。
ニーズや課題の深堀りには情報収集が必要になるので、
- 自社が保有しているデータ
- 自社サイトへのアクセスデータ
- 自社で運用しているSNSのデータ
- アンケートやインタビューで得たデータ
- インターネット上で公開されている統計情報
などを参考にしながら必要な情報を集めていきましょう。
必要な情報が集まったら、それらの情報と先ほど設定したターゲット像を参考にしながら、ニーズや課題を深堀りしていきます。
収集した情報を元にペルソナを考える
情報収集とユーザーのニーズや課題の深堀りが完了したら、それらをもとにペルソナを設定していきます。
集めた情報を参考にしながら、
- 年齢
- 性別
- 職種
- 家族構成
- 住んでいる地域
- 収入
- 趣味や好きなこと、興味のあること
- 不満や不安、悩み
- ライフスタイル
などの項目を考え、最初に設定したターゲット像を深堀りしていきましょう。
インスタでのペルソナ設定で失敗しないための3つのポイント
インスタのペルソナはただ設定すればいいわけではありません。
実際にペルソナを設定する際は、以下の3点を意識しながら正しく設定する必要があります。
- 実在するであろう人物を想定しながら設定する
- 理想の顧客像に設定したり思い込みで設定しない
- 情報を収集して分析しながら設定したペルソナを定期的に見直す
それぞれのポイントを詳しく解説していきます。
実在するであろう人物を想定しながら設定する
ペルソナは、実在するであろう人物でなくては意味がありません。
実在しない人物をペルソナとして設定した場合、発信した情報が誰にも届かない可能性があるため注意が必要です。
ペルソナを設定する際は、「実在するであろう人物になっているか」を意識しながら設定するようにしてください。
理想の顧客像に設定したり思い込みで設定しない
ペルソナ設定でありがちなのが、理想の顧客像をペルソナに設定するパターンです。
ペルソナはターゲット像を深堀りして設定していくため、どうしても理想の顧客像に設定したり、思い込みで設定してしまう傾向があります。
理想の顧客像を設定したり思い込みで設定すると、ユーザーが求めている情報ではなく、自社にとって都合の良い情報や自社で発信したい情報をコンテンツとして発信することになり、成果につながりづらくなるので注意しましょう。
情報を収集して分析しながら設定したペルソナを定期的に見直す
ペルソナ設定では、設定したペルソナ像が実際のユーザー像とかけ離れてしまうことも珍しくありません。
また、ユーザーのニーズや悩みは常に変化するものなので、設定したペルソナは必ず定期的に見直すようにしてください。
その際は、情報を発信する中で得たアクセスデータなどの情報を分析しながら行うようにしましょう。
インスタでのペルソナ設定の具体例
ここでは、住宅メーカーを例にペルソナを設定してみました。
- 年齢:37歳
- 性別:男性
- 仕事:メーカー勤務
- 家族構成:妻と2人の子どもの4人家族
- 住んでいる地域:地方(ベッドタウン)
- 収入:700万円
- 趣味や好きなこと、興味のあること:映画鑑賞、音楽鑑賞、ゲーム
- 不満や不安、悩み:今の家が手狭だと感じている、自分の空間がない
- ライフスタイル:平日は仕事で、20時ごろに帰宅して家族と過ごす、休日は家族で出かけるのが基本
住宅の購入を検討するユーザーは他にも想定されますが、小さなお子さんのいる男性もその一人です。
30代後半になると収入も増え、住宅の購入も視野に入り始めますし、最終的な決定権を持つであろう男性側にアプローチするのは効果的です。
ここまでユーザー像を深堀りすることで、ニーズや悩みをより的確に把握できるようになります。
ペルソナ設定は集客できるインスタ運用のはじめの一歩
ターゲット像を深堀りするペルソナの設定は、インスタ運用の第一歩です。
ペルソナを設定し、そのペルソナに向けて情報を発信することで、より的確にユーザーにアプローチできるようになりますし、問い合わせやサービスの利用、製品の購入などにつながりやすくなります。
ペルソナ設定は重要ですが、難しく考える必要はありません。
今回紹介した進め方とポイントを参考にしながら、一度行ってみてはいかがでしょうか?
また、どうしても設定できない場合や設定したペルソナに自信を持てない場合は、プロに相談してみるのもおすすめです。